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2020年2月14日金曜日

電通が上場初となる赤字転落へ M&Aに絡むのれん代の減損が響く


広告業界 最大手の電通が上場以来
初めてとなる赤字となりました

電通、初の営業赤字転落 19年12月期、中国など不振

電通グループは12日、2019年12月期(前期)の
連結最終損益(国際会計基準)が808億円の
赤字(前の期は903億円の黒字)になった
ようだと発表した。

前の期比93%減の62億円の黒字としていた
従来予想から870億円下振れする。

オーストラリアで大口顧客を失ったほか、
中国で現地の広告会社との競争が激しくなり
19年10~12月期に約701億円ののれん減損損失を
計上する。

営業損益は33億円の赤字を見込む。
45%減の609億円の従来予想から、642億円に
下方修正した。
一方、売上高に相当する収益は3%増の
1兆478億円と、従来予想から130億円上方修正した。
19年秋のラグビーワールドカップ効果による
国内広告事業の好調を反映した。
日経QUICKより

上場以来初めての赤字へ

電通グループは12日、2019年12月期の
連結業績予想を下方修正し、純損益が従来の
62億円の黒字から808億円の赤字に転落する
と発表した。

営業損益は33億円の赤字(従来予想は
609億円の黒字)になる。
通期の純損益赤字は09年3月期以来で、
営業赤字は01年11月の上場以来初めて。
競争激化など中国や豪州の事業不振が影響した。

電通グループが19年12月期の業績を下方修正
するのは昨年の8月、12月に続いて3回目。
海外の不振を踏まえて事業の将来性を見直した
結果、ブランド価値に当たる「のれん代」を
減損処理して約701億円の損失を計上する
ことになった/共同より

記事から分かる通り 広告業での問題よりも
M&Aに絡む減損が響いています

ちょっと2016年度と古いデータですが 
電通は当時 国内で6番目にのれん残高の
多い7187億円でした

のれん代は 買収したスタートアップ企業の
買収代金の会計上の処理といえます

(元々の暖簾代 おたなを使用人に分けて
独立させてやるためのお金とは違います)

オリンピック招致時には こんな話題も流れた

買われた企業は 買った側の資産となるわけ
ですが これが例えば話題になったソフバンの
ウィーワークの時のように 見込まれた収益を
生み出さず買った価値より低い評価となると
大きな負担となります

そうなると 今回の電通のように減損会計
つまり資産を取り崩して損失に当てる
ことになります

圧倒的な資産額だが

電通の巨大さは 業界2位の博報堂と比較すれば
わかります

2018年度のデータですが 売り上げが1兆6000億円
総資産3兆1500億 (博報堂 売り上げ7000億
総資産6700億) と売り上げが2倍強 資産に
至っては4.5倍もあります

ですが この資産も積極的なM&Aに拠るところが
大きいので この分野で躓くと影響も大きいと
思われます
下方修正も三回目となっており 業界の巨人の
進撃も止まることもあるかもしれません 

もっともグーグルを含め海外の広告勢もいいとは
思えない面が多々あるので 難しいところです


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2019年10月31日木曜日

ソフトバンク 1兆200億円の巨額資金援助へ 孫正義は損社長になってしまうのか!?


有名企業となったソフトバンクですが
いま その会社が大きく揺れています


いくつかの経済関連誌を見ても

■孫正義、投資で大失敗
 株式公開という出口を見据えた
 ババ抜きで負けたのはソフトバンク

■ソフトバンク、“ウィーワーク”
 ショックで経営揺らぐ

こんな見出しが躍っています
これは髪が後退する前の若かりし孫社長ですね
全てはソフバンの孫社長が ウィーワークという
シェアオフィス会社への出資が発端となっています
今回のこの件について 見ていきましょう

SBG ウィーワーク支援へ
ソフトバンクGが、ウィーワークを運営する
米ウィーカンパニーへの支援を決めた。
ウィーカンパニー株の追加取得や融資などで
最大95億ドル(約1兆200億円)を投じる。
新たに50億ドル(約5400億円)を支援するほか、
30億ドル(約3200億円)を上限として既存株主
からウィー株を買い付ける。

創業者のアダムニューマン会長は9億7000万ドル
相当の株式を売却する/ロイターより

この出資 すでに一部は前倒しで振り込まれています

シェアオフィス事業を展開する米ウィーワークは
ソフトバンクグループが金融支援策の一環として
行う出資の前倒しに伴い、同社から15億ドル
/約1630億円の資金を受け取ったと明らかにした。

これに伴い、ウィーワークの共同創業者で同社を
率いてきたアダム・ニューマン会長の交代と、
株式の過半数を取得するソフトバンクGへの
取締役5人の割り当てを含むガバナンス体制の
変更が、実施される/ブルームバーグより


何が問題なのか?
ソフバンは中国のアリババに初期投資を行い
巨額の利益を得ました 
このような手法で 大きく稼いできたSBですが
今回は なぜこうも騒がれるんでしょうか
まずWeWorkについてちょっと見ておきましょう

ウィーワークについて

WeWork/ウィーワークは2010年に設立された
米ニューヨークに本社があるオフィスなどを
シェアする事業を中心として拡大してきました
(現在は小学校やアパート関連事業部もある)
世界29カ国111都市に528カ所以上の取り扱い
物件にまで成長した 規模の大きい会社です

「新時代のオフィスを提供する」が宣伝文句

ここのシステムを見てみると自分専用デスクは
月350ドル/38000円(1ドル/108円換算)
これは他のメンバーと共用するオープンエリアに
専用のワークスペースが与えられ 施錠可能な
ファイルキャビネットにいくらかの書類の印刷と
郵便&荷物サービスが含まれています
ただし 契約金と初期費用が最低でも別途
625ドル/67500円必要ですね

壁に囲まれた施錠可能なオフィススペースだと
月400ドル/43000円以上から プラス契約金等
700ドル/75600円となりそうです(敷地面積不明)

なかなか おもしろいシステムだと思いますが
N.Yや香港など密集地域以外では どうでしょうか?

ウィーワークの実情が怪しかった
時価総額の評価も一説では5兆円などと
流布されIPOに向けて動き出したあたりから
雲行きが怪しくなります

まずウィーワークの業績が2018年12月期には
売上高が前期比から倍増の18億ドル約1900億円に
なった一方で 純損失額も同2倍の16億ドル/
約1700億円になってしまいました


経営者の資質も問われた

更に子供服関連のベンチャー企業あがりの
ニューマンCEOの問題行動も明らかとなります

●低金利でウィーワークから多額の借金をしていた

●自身が所有のビルを同社に貸しつけ金を取っていた

●当人の薬物使用疑惑

こんな行状からこのニューマンCEOは解任されています

ババ抜きの意味

こうしたことから出資者も当然 減っていきました
その結果 総額で計100億ドル超(約1兆800億円)の
金融支援は これまでの投資の中心であった
ソフトバンク・ビジョンファンド(SVF)では
出資者のサウジアラビア政府系ファンドの同意が
得られなかったようでソフトバンクグループが
おこなうことになったわけです 

関連記事見出し
ソフトバンクG孫氏の出席イベントに
閑古鳥-サウジ投資会議

そんなに危ない橋を渡りたければ一人で渡れ
となるのは しごく当然な話でしょう

お父さん犬が お倒産犬になってしまう!?

しかも好景気に沸く状況ならともかく
マクロ的には米中貿易紛争の影響で
中国ではスタグフレーションが起きつつ
ある現状では オフィス需要が活況を
呈すとは ちょっと思えません

しかも巨額の資金援助をソフトバンク
自体で抱えてしまった 

ここに今回の件が 大きく騒がれる所以があります

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